That's fine

英国人マーガレット・モリスが創ったダンスの事、音楽、日々感じた事などを書いていきます

MMMレッスンレポート 公立保育所2017 皐月&水無月の巻

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今年で3年目に入った公立保育所でのマーガレット・モリス・ムーブメント

通称MMMのダンスのお稽古 ↓ こちらがジャパンのホームです

 

またブログで書こうと思っているのですが

お義母さんが急遽、自宅を引き払い神戸、我が家の近所に引っ越してくるという

私には大事件がありまして、正直かなりお疲れモードの中で

皐月のお稽古は始まりました

 

さぁ、待ちに待った子供たちとの楽しい時間!

の筈が、何とかやりこなさなくては、、、という状態で

ダメだ、元気を出すのだ、そのテンションでは子供たちに指導できないぞ!

私は何度も自分に言い聞かせましたが、鏡を見たら、顔がドヨ~ン

大丈夫かな? 私…

 

5歳児さんからでした

昨年からお稽古していましたので、皆が覚えてくれています

向日葵のような笑顔が見えて、私は喜びで一杯になりました

皆が集まってきて抱きついてくれました

大きくなったね~、元気だった?と声を掛けます

 

「僕ね、○○へ行ってきてん」

「そうなんだ~……」

 

子供って本当に面白いですね(^_^;)

 

学年が上がり、そして半年という時間が過ぎて

子供たちは、驚くほど成長していますので、こちらもそれに合わせます

物語に引き込むことなく、エクササイズをお稽古して

(4歳児さんでは、物語の中で色々なエクササイズをしていきます)

最後に、それらのヴァリエーションダンスを踊る、というもの

幼児のための「Health Play」と児童のための「Children Grade」を混ぜています

子供たちは、月に一度で半年間が空いていても、上手に呼吸をし

そして、昨年はうまく動かせなかったことが出来るようになっていました

本当に嬉しいことです

 

久々だったからかな。纏まりよい、やりやすい学年ですが

少々ハイテンションでした。まぁ、それも仕方ないかな

う~ん、それにしても…今日は気が散るなぁ…

その時は、久々だからかな? 戸惑ってるのかな? と思っていました

 

そして初めて会う4歳児さんたち

学年の「色」というもの、ありますよね~

不思議ですが、同じ4歳児さんの集まりでも、去年の4歳児さん

つまり、今年の5歳児さんのクラスとは、全然雰囲気が違いました

 

今年の4歳児さんクラスは、少々手強いと感じました

結構冷静で、リアリストが多い? のだろうか? と

呼吸の練習をし、綺麗な姿勢を指導して、さぁ「Health Play」のエクササイズ

物語の世界に連れ込んで、お話しと関連させて動いていきます

 

「お花がいっぱい咲いてるね~」

臭いを嗅ぐ=呼吸の練習だったのですが

「お花、ないよ」

「……」

 

何とかその場を脱しましたが、これを言われるのが一番辛い

今までもありましたが、今回は何かが違っていました

私は、お稽古を続けながら、あることに気付きました

 

それは、私の顔! ドヨ~ンとした顔(見えないけど、きっとそんな顔していた)

気合いを入れても、どうしようもなく疲れてしまっている身体

 

子供たちには、もの凄い察知能力があります

こちらが元気オーラをガンガン出して、パワー全開でいてこそ

世界に入り込んで、つられて一緒に動いちゃった! となるのですね

 

なので、こちらにパワーが足りないと、現実に下がってしまう

最悪、数人が飽きて遊び出すと、たちまち学級崩壊です

一人の少女の「お花ない」という言葉で、私は自分のパワー不足に気付き

いかん! これはいかん! と、自分を叱咤激励しました

5歳児さんが纏まりなく感じたのも、私のパワー不足だったからに違いありません

 

なので、絞り出すように力を出して、決してこの物語の世界から出さない!

そのくらいの覚悟でお稽古を続けました

結果、なんとか崩壊させずにやり遂げられました

 

子供たちは、楽しかっただろうか…

人間ですから、常にパワー全開!と出来ないこともありますが、

子供たち相手だと、その言い訳は通用しないのですね

そんなことを子供たちに見抜かれて、現実に戻したらいけないのだ

クールダウンしながらも、私は反省しきりでした

 

終わって、教室へ帰るため整列させようとする担任の先生

反省ばかりしていた私の所へ、ワーーーと皆が集まってきました

抱きついてくる子、ハイタッチ~~と叫ぶ子

皆が笑顔で、また来てね~と言ってくれました

よかった! 楽しんでくれたのだ!

 

そして、最後まで残っていた女の子が私に言いました

 

「わたし、おねぇさんのこと、だいすき」

 

おねぇさん!

 

この時の衝撃と戸惑いを、どのようにお伝えしたらよいものやら

私は五十路街道を懸命に走っております

4歳児さんと言えば、孫でもおかしくない。なのに…

私は、反射的に担任の先生の顔を見てしまいました

(恥ずかしい…どう思われただろう…)と…

それでも私は、少女に言いました

「有り難う。おねぇさんじゃないんだけどね」

 

何故、「わぁー有り難う!! 嬉しいなぁ! 私もAちゃんが大好き!」

そう言えなかったんだろう…おねぇさんじゃないんだけど、って…

そんなワードに引っかかるより、少女が大好き、と言ってくれたこと

そのことの方が遙かに大きなことではないか! なのに私は…

もしかしたら、今年最初のお稽古の一番の反省は、これかもしれません

 

その反省を胸に、水無月のお稽古

私の疲労は、実は一層酷くなっておりました

(皐月=マンション改装中  水無月=お義母さん、やってきた!)

しかし、二度と同じ事はしません! 

前日に気休め?の栄養ドリンクを買っていました

気合いの一本!をグビグビ飲んで、いざ出陣

 

4歳児さんからでしたが、皆驚くほど先月のことを覚えてくれていました

しかし手強い今年の4歳児さんクラス

「風船が割れちゃった」と言いますと

「僕のは割れなかったよ~」

と、風船を見せてくれる男児が現れました

 

膨らませた大きな風船で空を飛んでいた→悪戯カラスにつつかれて

割れて河原に落ちてしまった→次は川を泳いで渡ろう→泳ぐようなエクササイズ

という流れでしたので、河原に落ちてきて欲しいわけです

いかん! このままでは、皆が私も、僕も割れない!と言い出すだろう

私は、沢山のカラスを登場させ、私主導で

全員河原に落ちてしまったことにしました

 

今思うと、割れなかった事をうまく使えたらよかった。折角見せてくれたのに…

何か他の作戦で、いやもうその瞬間から違う方向へ物語を転換させる

そのくらいの臨機応変さがあってもよかった、と思います

MMMの大らかさ、自由さ。それをまだまだ生かし切れていない

青いな、私…(。。) だからこそ、今年の4歳児さんたちに出会ったのかな? 

4歳児さんは、私のキャリアを一層磨いてくれる、かもしれません

 

5歳児さんは前回より落ち着いていて

少し複雑なことも、真剣な表情で私を見ながら

集中してエクササイズに取り組んでくれました

一つのエクササイズでは、カウントに&が入ります

何故だかみんなそれがお気に入りで、1,2&3,4と大喜び

お陰で、あまりカウントに遅れず出来ました。すっばらし~い!

 

この日は、4歳児さんも5歳児さんも、比較的うまく纏められて

自分としては、ホッと一息でした。反省は尽きませんが…

 

4歳児さんも、5歳児さんともハグハグして、ハイタッチして

満開の笑顔で、今月も保育所でのお稽古を終えられました

そして、前回と同じ少女だと思われる子が

 

「わたしね、せんせいのこと、だいすきなの」

 

先生!

 

私は、少女を抱きしめて言いました

「ありがとう! 私も大好き! みんなのこと大好きよ」

 

先生、と認識して貰えたことが嬉しかった

そして、おねぇさん、でなければ素直に少女を抱きしめられたことは

う~~ん

私は、変な事を気にしすぎるのかもしれません。年齢…とか…

 

MMMの本部がある英国では、90歳の先生が子供たちを指導されています

マーガレットに直接習った、というような大先生です

サマースクールで生徒さん方のダンスを観ましたが

大人も子供も、皆さん素晴らしかったです

あのように子供たちを育てたい。何歳になっても

 

何年指導していても、「教える」ことは勉強の連続です

「教える」ことで、指導者もまた「学ぶ」のですね

技もとても大事ですが、「教える」事は経験値が大きいと感じます

個人の少人数クラスも楽しい。だけど30数人の保育所

楽しい・嬉しいを与えてくれると同時に、私を磨いてくれます。ガリガリ、と

これからも、4歳児さんにダイヤモンド!まで磨いて貰いたい、です(・▽・;)

 

マーガレット・モリスは高齢になっても舞台にたっていたとか

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ちょっと確信が持てないのですが、こちらの写真がそうではないかと思います

これこそ「おねぇさん」! 因みに後期高齢者なお歳だと思います

 

何気なく見えるポーズですが、このヒールの高さでバランスを取っている

腰は右に、胸は客席に開いていて、そしてかなり後ろに傾いています

全身がしっかりしていないと支えきれません

素晴らしい… だからこそ、私たちは伝えたいのです、MMM

Margaret Morris Movement - Home

 

本国のページです。お時間ある際に覗いてやって下さい

写真が沢山ありますので、MMMというダンスを

視覚的に感じて頂けるのでは、と思います

 

本日も長いものを、最後まで読んで頂きまして有り難うございました

これに懲りずに、懲りないでね… またご訪問下さいませ 

(^_^)/