That's fine

英国人マーガレット・モリスが創ったダンスの事、音楽、日々感じた事などを書いていきます

ベランダを「爆破しますか」と言われたら。寝室に雨が降る!超高齢社会の事件簿  

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↑ のように、熟睡していた私たち夫婦

1月3日の早朝、といっても3時くらいのことでした

3年前のことになります

 

今日は、ちょっとダンスと直接関係ないお話しですが

私が体験した、日常に潜む問題のお話しをお届けします

もう今年も終わるなぁ、とカレンダーを眺めていて思い出したのです

26%が後期高齢者という日本の現実の一コマとしてご紹介します

悲壮感が漂いすぎないように書きますが

根本にある問題は、とても深いと思います

 

今回被害者であった自分が、または家族が

いつ逆の立場になるか、そう思うと

親のこと、自分の将来のことを真剣に考えずにはいられません 

 

 

不審な物音で目覚めた私たち

それは、聞いたことのない、いや聞き覚えはあるけど

寝室で聞いたことはない音でした

何? と、びっくりして明かりを点けますと

なんと!!!

電気から滴が、ポターリポタリ

ベッドカバーに落ちている音だったのです

 

兎にも角にも、私は洗面器を持ってきました

一体何故? 我が家はマンションの上層階で

真上は空き家なのです

滴はみる間に、テンポを上げていきました

気づけば、あちらも! え? こちらも!

アワワ アワワ

鍋、ゴミ箱などその辺りにあるモノを持ってきて受けます

他の事は考えられませんでした

 

天井の隙間から、もうボタボタッ

押し入れの中も、ボタボタ

もうそこら中に雨が降っている状態になり

私たちは、流石にパニックになりました

 

何が起こったのか、と外へ出てみると

更に上の最上階で人の声がしています

行ってみると、どうやらその部屋から

大量の水が流れる音がしていたのでした

斜め上の方も気づいて、駆けつけてこられました

 

ご病気がある年配の女性の一人住まい

皆でドアを叩き、必死で呼びかけるも応答なし

 

お風呂場で倒れておられるのでは

 

皆がそう考え、警察、消防、救急車

そして、レスキュー隊が呼ばれました

 

マンションの理事会長が息子さんに連絡を取りますが

時間が時間なので、連絡は取れません

その日はまだ正月3日でしたし

合い鍵も預かっていないので、ドアを開けられません

取りあえず、水道の元栓を閉めましたが

とんでもなく大量の水が階下へと流れている状態でした

 

真下の空き家のオーナーにも連絡しますが、でません

個人的に、うちとしてはその空き家を何とかして貰いたかった

水が大量に染みこんでいるのは、その部屋でした

 

レスキュー隊がやってきました

隊長が指示を出し、隊員達がてきぱきと動いていました

非常事態にも関わらず、滅多に見ない光景に

私は心のどこかで、おぉ…という感嘆の声をあげていました

 

ドアを開けることができず、彼らはベランダからの侵入を試みます

 

我が家の作りは、ベランダで繋がっておらず

レスキューも危険と判断し困った様子でした

直ぐ下は空き家で、連絡も取れない

 

レスキュー隊は、下の下である我が家へやってきました

「失礼します」

素早く、礼儀正しく入ってこられて

我が家のベランダから、なんとか上がれないか

と、色々しておられました

 

その一方で、我が家の「雨漏り」を見た隊員の方達は

直ぐにブルーシートを持ってきて下さり

水の流れを読んで、部屋にこれ以上の被害が出ないように

的確に、そして見事な手際とチームワークで

あっという間に、滴がシートに落ちてバケツに入るように

天井に打ち付けて下さいました

流石だ! と妙に感動してしまいました

 

そして、ベランダ

 

「隊長、ここから登るのは無理です」

「隣はどうだ」

 

お隣は、おられませんでした。お出かけだったのでしょう

我が家と隣の壁を調査する隊員

古いマンションで、隣へは簡単に抜けられないのです

鉄?の小さな扉は、一応付いています

 

「奥さん、ここは?」

「それは、開かないと思います」

 

私がそう応えると、隊長は少し考え込まれました

その時です、ある隊員が隊長に言いました

 

「爆破しますか?」

「爆破ですか?!」

 

思わず叫んでしまいました

そんな言葉を、普通に暮らしていて聞くことは

まずないと思います

ましてや、自分の家のベランダの壁の事なのです

流石にびっくりして、そして青くなりました

 

爆破…を見てみたい、というもう一人の自分を

叱りました

 

そして、ふと思ったのです

何故下の下の家の、横の壁を爆破なのだ??

一番早いのは、漏水している部屋の鍵を爆破

ではないのか?…と

それ以前に、爆破でなくても…云々…

 

そんなこんなしてる間に、漏水している部屋が開きました

年配の女性は寝ていたのでした

幸いご病気でもなく、ホッとしたのですが

洗面所に、洗面器を置き(蓋した状態であった)

水道をめいっぱい開けっ放しで

部屋は川のようだったのです

 

女性は認知症もあり、介護サービスを受けられていました

それは、後日知ったことでした

 

こうして、なんとか我が家の雨漏りはバケツへ流れ

壁は爆破を免れました

私は、人生初の爆破を見る機会を失いつつも

そのようなことにならずに、ホッとしたのです

しかし

ブルーシートに水が落ちる

ボタッ…という音は、私たちを随分長く苦しめました

 

更に、息子さんは認知症のお母様をそのままにしました

というか、施設も一杯でどうしようもなかったのでしょう

引き取られる、ということも難しいご様子でした

私たち住民は、かなり訴えましたが

そのまま、また月日が流れていきました

 

我家はその前年夏に購入し、全面改装した所でしたが

居住部の半分くらいを、また改装することになり

私たちは一週間にわたる、ホテル暮らしとなりました

 

優雅に聞えるかもしれませんが、とてもしんどかったです

それに、この事件の当日、夜が明けてから息子さんに会ったとき

管理人さんが私を紹介して下さったのに、向こうは会釈だけ

私に一言の、お見舞いの言葉も謝罪の言葉もなく

その後のお母様への対応を含め、不安が残っていました

火が出たら…住民はその恐怖に襲われていました

勿論、私たちも

 

そうしてまた一年が経ち、忘れた頃の翌年一月

その月の末に、再び漏水があり住民は大騒ぎ

この時は、台所で倒れておられたのですが

幸い、命に別状はありませんでした

唯一の救いと言えましょう

 

うちとしては、もう言葉もありませんでした

その際は、相手も火災保険に入っており

全ては、代理人によって進められて

息子さん夫妻に会うことも無く

保険会社からの査定で出た金額を振り込まれ

終わりました

2回目の被害が大きかったお宅の方は

もうカンカンに怒っておられました

そのお気持ちも、とても理解できるものでした

 

MMMの勉強やら準備、仕事をしながら

このような事件に巻き込まれて、本当に疲れました

そのお母様は、今も上の上にお住まいです

細心の注意を払われていることでしょうが

お母様のことも、自分の家の事も心配です

そして、息子さんご家族が引き取れない事情も

分る気がするので、態度は別として責められません

 

超高齢社会の日本

 

これから、あちこちでこのような事が起こるでしょう

いかにして、健康寿命を延ばすかが課題だと

心の底から思います

 

そのためにも、食事と運動は不可欠です

MMMは、身体だけでなく脳も刺激する要素がいっぱい

70歳から始められて、素敵な80歳のご婦人がおられます

丈夫になったとは言え、元々ひ弱な私より

ずっとお元気に思います

私もですが、皆の憧れの先輩です

 

このような素敵なご婦人と、紳士を増やすためにも

私たちMMMのティーチャーは、これからもっともっと

努力精進、そしてMMMを広める活動を

真剣にしなければいけない!と

この事件を思い出した今日、心も新たに思いました

 

国や自治体が何かしてくれる

それを待っていても、問題は解決しそうにありません

災害時もそうですが、自分の身は自分で守る

そういう気持ちが大切かもしれません

 

本日も最後までお読み頂き、有り難うございました

またご訪問下さいね(^_^)/